日 時:2013月6月22日(土曜日)午後3時から5時
会 場:謙 堂 文 庫 「池袋駅」「目白駅」下車 徒歩約7分
〒171-0021 東京都豊島区西池袋2-21-15
プログラム:「日本における「宗教的情操」概念の誕生
―明治20年代の教育言説を中心に―」
齋藤 知明 氏 ( 大正大学・白百合女子大学 非常勤講師)
司 会 :高橋 陽一 氏
【プログラム・ノート】 本発表の目的は、明治20年代の日本で、「情操」がどのような文脈で使われていたのかを、教育言説(特に道徳教育論)の流れから明らかにすることである。宗教教育を語る際に、主に「宗教的情操」概念は、戦前・戦後問わず、日本において宗教教育の議論をする際に、実態がつかめないものとして問題の種になっている。原因の一つに、そもそも「情操」は日本においてどのように使われたのか、ということがいまだに不明であるからと考える。なぜ明治20年代かというと、明治30年代の宗教教育論から「宗教的情操」における前史を検証したところ、すでに「情操」ということばやそれに似た概念が使われていたこと、道徳教育の言説で“宗派に与しない”宗教教育に関する議論がなされていたため、さらに時代を遡っての検証が必要と考えたからである。ここでは、「宗教的情操」という概念を構成する重要な語句である「情操」に関する概念の系譜を、心理学・教育学の萌芽が日本で見られ始めた明治20年代に絞って検証してみたい。
〔齋藤知明氏 記〕
*今例会で司会の労をとってくださる高橋陽一氏は、武蔵野美術大学教授、本学会の理事です。