日時:2014月10月25日(土曜日)午後3時から5時
会場:謙 堂 文 庫 「池袋駅」「目白駅」下車 徒歩約7分
〒171-0021 東京都豊島区西池袋2-21-15
プログラム:幼稚園・保育所の現代史―「地域差」に着目して―
松島 のり子 氏(湘北短期大学非常勤講師ほか)
【プログラム・ノート】
本報告は、学位論文の内容に基づき、今後の研究の展望も含めて報告する。
報告者は、幼稚園・保育所の制度・政策・普及について、「地域差」に着目し、歴史的に検討してきた。戦後日本の保育制度は、幼稚園・保育所による幼保二元体制をとり続けてきた。子どもが保育施設に通う/通えるかどうかは、ほとんどの場合、子どもの意思とは関わりなく決められる。子どもの年齢、保護者の就労状況、家庭の経済事情、保護者の意向、地域における施設の有無、自治体の保育施設、設置された保育施設の対象や方針など、さまざまな事情が交錯するなかに、乳幼児期の保育が存在する。
報告者は、とりわけ、地域による幼稚園・保育所の普及状況の違いに関心をもっている。幼稚園・保育所を主とする保育施設の整備状況は、子どもたちに必要な保育を保障できるかどうかに影響する要因の一つとなるからである。普及の過渡期にあっては、要因として占める位置がより大きかったと考えられる。
現在も、幼稚園・保育所の普及には地域差がみられる。本報告をとおして戦後保育史を「地域差」に着目して研究することの意義を考えたい。〔松島のり子氏 記〕