日時:2015月1月24日(土曜日)午後3時から5時
会場:謙 堂 文 庫 「池袋駅」「目白駅」下車 徒歩約7分
〒171-0021 東京都豊島区西池袋2-21-15
プログラム:1930年代の中学校における音楽部の活動-兵庫県立第一神戸中学校の喇叭の導入に着目して-
古仲 素子 氏(日本学術振興会特別研究員)
【プログラム・ノート】
報告者はこれまで、戦前の教科外における生徒たちの音楽経験を明らかにするため、旧制中等諸学校における音楽活動について検討を行ってきた。中学校においては、1925年に出された「陸軍現役将校配属令」により、陸軍現役将校が学校教練の指導を行うことが定められたことや、1927年に陸軍軍楽隊隊長の大沼哲が「喇叭鼓隊」という新しい楽器編成を考案したことなどにより、1930年頃から各学校に喇叭が本格的に導入されるようになる。この時期における喇叭の導入とそれによる音楽活動の新たな展開は、国家と音楽との関連、また、現代の学校吹奏楽の隆盛に鑑みても、学校における音楽活動の考察を行う上で重要なテーマである。
本報告では、先に述べた陸軍現役将校配属令により配属された将校の提言によって、1927年に喇叭が導入された兵庫県立第一神戸中学校の音楽部の事例を取り上げる。神戸一中の『校友會誌』に掲載された生徒たちの文章をもとにしながら、同校の音楽部の活動の様子について詳らかにすることを目指す。
〔古仲素子氏 記〕