日本教育史学会

日本教育史学会は1941年から毎月の例会を開始し、石川謙賞の授与と日本教育史学会紀要の刊行を行う、日本の教育の歴史についての学会です。

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2018年12月22日(土) 第627回例会:金智恩氏【プログラム・ノート】

2018年12月22日(土) 第627回例会:金智恩氏【プログラム・ノート】

日時:2018月12月22日(土曜日)午後3時から5時

会場:立教大学 池袋キャンパス 12号館 地下1階 第2会議室
   〒171-8501 東京都豊島区西池袋3-34-1

アクセス:「池袋駅」下車 西口より徒歩約7分

プログラム:戦時下における教育科学研究会の教育改革論―「生活力の涵養」と「カリキュラムの再編成」―
金智恩 氏(蒲田保育専門学校)

【プログラム・ノート】
 本研究は1930年代から40年代前半における教育科学研究会(以下、教科研)の教育制度運動を明らかにしたものである。
 本研究で設定した時代は教科研が活動した時代であるが、特に1930年代は義務教育年限を6年から8年に延長することが事実上確実視され、その内容をめぐる論議が最も活発に展開された時期でもある。本研究では教育界の論議に表れた「大衆青年教育の確立」という改革方針に注目しつつ、教科研において形成された理論は如何なるものであったのか、その特徴を明らかにしていくものである。
 近代産業の発達は学制改革において、実業教育(職業教育)を義務教育の「代用」とすることを可能にする土台を作った。このような考え方は1930年代の総力戦体制を構築していこうとする国家構想の下で、実業補習学校(1930年代後半は青年学校)を義務にして、良質な労働力の養成を目的とする学制理論を生み出したのである。
 このような背景から教科研の教育運動も立ち上がったが、当時の学制改革論議の動向とは異なる理論を以て研究活動を展開していくことになる。その理論は如何なるもので、どのような問題意識から形成されたのか、この点を明らかにするために本研究は次のように構成されている。
 第1章 1930年代における学制改革論議をめぐる動向―改革方針としての「教育ノ実際化」―
 第2章 教育科学研究会における問題意識と研究課題設定
 第3章 国策研究(同志)会と教育研究会・教育改革同志会における研究活動―教育行政機構改革論を中心に―
 第4章 教育科学研究会の「教育改革案」―教育改革同志会の「教育制度改革案」との比較―
 第5章 義務教育年限延長と「教育的保護」の問題―職業指導の再検討及び青年学校義務化に対する批判―
 第6章 教育科学研究会の大衆青年教育の教育構想
 第7章 教育科学研究会の大衆青年の生活設計
以上を明らかにしたうえ、民間教育研究団体であった教科研の教育運動を位置付けることを試みた。
〔金 智恩 氏 記〕

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