日本教育史学会

日本教育史学会は1941年から毎月の例会を開始し、石川謙賞の授与と日本教育史学会紀要の刊行を行う、日本の教育の歴史についての学会です。

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2019年12月28日(土) 第637回例会:加藤雄大氏【プログラム・ノート】

2019年12月28日(土) 第637回例会:加藤雄大氏【プログラム・ノート】

日時:2019月12月28日(土曜日)午後3時から5時

会場:立教大学 池袋キャンパス 12号館 地下1階第2会議室
〒171-8501 東京都豊島区西池袋3-34-1

アクセス:「池袋駅」下車 西口より徒歩約7分

プログラム:第6期教育指導者講習(IFEL)一般教育部門における講習内容」
加藤雄大 氏(日本大学・院)

【プログラム・ノート】
 本報告では、教育指導者講習(Institute for Educational Leadership;以下では「IFEL」と表記)一般教育部門における講習の内容を検討する。具体的には、本報告における一連の作業を通して、戦後高等教育改革関係者らの間で重要なものとして認識されていた「一般教育を通じて、学生を民主主義社会の担い手である「良き市民」として養成する」という理念が、どのような形で現場の大学教員に伝えられたのかという点を考察していきたいと考えている。この点について検討していくにあたり、本報告では特に「1951年1月8日から3月31日まで」(高橋寛人「解説 IFELと本書収録資料について」『占領期教育指導者講習(IFEL)基本資料集成 第1巻』すずさわ書店、1999年、21頁)開催された第6期IFEL一般教育部門(1950年)における講習内容に着目する。
 報告者はこれまで、上記の一般教育の理念が、実際に一般教育科目を担当する各大学の教員の間でどのように受けとめられてきたのかということに関心を持ち、戦後高等教育改革に直接関与することのなかった地方の一般教育担当教員の議論の内容を研究してきた。その過程で、報告者は「一般教育においてどのようなことを重視するのかという点について、当時の高等教育改革関係者と実際の大学教育の現場で一般教育科目を担当する大学教員の間に認識の相違があった」のではないかという考えを持つに至った(拙稿「近畿地区大学一般教育研究会における一般教育に関する議論の展開――第6回・第7回研究協議会(1952-53年)を手がかりに――」(大学史研究会『大学史研究』第28号、2019年、印刷中))。
 それでは、そのような戦後教育改革関係者と現場の一般教育担当教員との間の「認識の相違」は、いつ、どの時点から生じていたのだろうか。本報告を通じて、この点を今後より詳細に検討していくための示唆を得たいと考えている。
〔加藤雄大氏 記〕

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