日本教育史学会

日本教育史学会は1941年から毎月の例会を開始し、石川謙賞の授与と日本教育史学会紀要の刊行を行う、日本の教育の歴史についての学会です。

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2020年2月22日(土) 第639回例会:矢澤静二氏【プログラム・ノート】

2020年2月22日(土) 第639回例会:矢澤静二氏【プログラム・ノート】

日時:2020月2月22日(土曜日)午後3時から5時

会場:立教大学 池袋キャンパス 12号館 2階 会議室
〒171-8501 東京都豊島区西池袋3-34-1

アクセス:「池袋駅」下車 西口より徒歩約7分

プログラム:『伊藤泰輔日記』が語る二・四(教員赤化)事件―長野県上伊那地域の事例にみる―
矢澤静二 氏(長野県伊那市近現代史講座講師)

【プログラム・ノート】
 二・四事件とは、昭和8年2月4日に始まり、治安維持法違反をもって長野県下の社会主義運動、労働運動、青年運動に対して実行された大検挙事件である。検挙取調者総数608名のうち教員が66校230名を占めたため、全国未曽有の”教員赤化事件”として喧伝された。この赤化事件について、『抵抗の歴史』で画期的に周知され、以後、新資料発掘と共に前田一男先生をはじめ優れた研究がなされ、昨年『長野県教員赤化事件―関連史料集』も発刊された。二・四事件の中心的当該者がその体験を基に著した記録著書等が重要資料として研究されてきた。しかし、地元新聞に「大検挙の中心地帯」と報道された上伊那地域でありながら、手がかりとする資料が極めて乏しかったことから調査研究はされて来なかった。近年、昭和6年~33年まで伊藤泰輔が克明に記した日記及び関連資料が発見された。上伊那の中心校伊那小学校長かつ二・四事件で検挙者を出した該当校校長であり、更に上伊那教育会の中枢的立場(副会長)にあり、信濃教育会評議員であった伊藤の遺した資料は、事件の展開に即応した学校現場の状況や苦悩が見て取れる非常に貴重なものである。『伊藤泰輔日記』を基に、地元新聞記事等で後付けをして、以下の点に重点を置いて発表させていただきたいと考えている。①二・四事件の発端となった上伊那地域の教育現場及び地域の当時の状況についてより具体的に検証する ②検挙者を出した当該校長の対応の様子やその苦悩を明らかにする ③二・四事件の拡大に伴う、地域議会や国会・県会での責任追及と対応について考える ④二・四事件関係者に対する処分及び復職の状況について問題点を明らかにする ⑤二・四事件と長野県・上伊那地域からの満蒙開拓青少年義勇軍送出との関連について考える。ご教示の程よろしくお願いしたい。
〔矢澤静二氏 記〕

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